母乳育児 成功への道 -その準備①-

哺乳動物は母乳を飲ませて育てるから、哺乳動物という。
人間も哺乳動物のハシクレなら、母乳は出るはず!
ところが社会的に進化してしまった人間は、母乳が出ない原因や理由を次々に作り出し、他の野生動物よりが出せなくなったのだ。
しかし赤ちゃんはかならず乳を飲まねば生きていけない。

母乳育児の為に必要のは情報!

ミルクはダメなの?

ミルクがあるからいいじゃない。確かにそうだ。この人工乳のおかげで助かった赤ちゃんは数えきれない。現代ではもうなくてはならないものだ。
しかし。これは牛の母乳である。牛の仔には最適だがヒトの子には最適ではない。
母乳にはヒトの何万年もの進化の過程で、か弱い赤ちゃんを生き延びさせるためのエッセンスが凝縮されている。ヒトの子にはヒトの乳。この当たり前の事が近年やっと見直されるようになった。

5~60年前日本は高度成長時代。世のパパは企業戦士と化し、それを支えるママはほとんどが専業主婦。そのなかで仕事をもつ私の母は(栄養士だった)育児休暇も当然育児手当(育児手当ができたのは私が2人目産んだ時だ)もなく、3か月で職場復帰するしかなかった。
つまり私はミルクで育てられた。そういう時代だった。
だからといって今までほぼ健康に生きてこられたし、今後も今のところ問題ない(長生きしそうと他人様から言われるのは性格的なもの?)
長年抱えている身体上の小さなトラブルがミルクのせいかどうかわからないし、ミルクを否定する気もさらさら無い。

母乳はもっと見直されていいかも

ただ、時代が下りてくるにしたがって、母乳の利点は増えさえこそすれ損なわれる事はない。たとえば、小麦などのグルテンのアレルギーであるセリアック病や炎症性腸炎などの予防に母乳が効果があるという学術報告もある。
「いやいや、セリアック病とか欧米人には多いけど、日本人にはほとんどいないし」
本当にそうだろうか。確かに100年位前までは日本人は米中心の食生活だった。
しかし現代の日本の小麦の消費はすさまじく、口にしない日は無い。時間の問題かもしれないのだ。

母乳は無防備な赤ちゃんをずっと守ってきた。
車でいえばエアバックみたいなものかもしれない。なくても普段は困らない。
しかし事故の時は。赤ちゃんの身体に有害なものが入ってきたら。
これからもそういう医学的な解明は増えていくだろう。

つまり何が言いたいかというと、
理由があってミルクを選択するのは仕方ないこと。
しかし母乳育児のために努力をするのは、けっして無駄ではない。頑張って欲しい。

ということである。
なぜなら母乳育児が軌道に乗るまではそれなりに大変で努力が必要だからだ。

いままで色々な理由で母乳育児を断念したママたちを見てきた。

母乳不足。闘病中。授乳禁の薬を内服中。ママがHTLV陽性。重症乳腺炎。
不快性射乳反射(Ⅾ‐MER・ディーマー)。血乳が止まらない‥などなど。
みんな母乳をあげたいのにあげられないママたちだ。
こんな時はミルクがあってよかった!となる。

実は私も途中で断念している。
次男が重症アトピーで、つねに皮膚のどこかから血や浸出液を流し手足は包帯だらけ。入浴時はしみて泣き叫び、毎晩何時間も痒みで夜泣きした。私はアレルゲンになりそうな乳製品・卵・大豆製品・肉・青魚をすべて除去し、粟・稗などの雑穀と塩だけで味付けした青菜と貝や白身魚だけにしたが効果なく、一緒に泣く日々。
体重が激減した私を次男のかかりつけの小児科医が見かねて、アレルギー用のミルク(牛乳を使ってない)に切り替える様に勧めたのだ。8ヶ月頃だった。
それでアトピーの症状は劇的によくはならなかったが、私は心身の健康を少し取り戻した。

その前も私が短乳頭だったため乳頭亀裂で授乳の度に出血したり、乳腺炎で激痛こらえて自己搾乳したり、と色々あったが。

「そこまでして母乳を飲ませなきゃいけないの⁉」

そうではない。私がそうしたかったから。
ただ、母乳育児に関しては「お産したら直ぐに母乳がたっぷりでて、赤ちゃんもすぐに飲んでくれる。欲しがったらあげてればいい。」にならないことが多いということを、認識しててほしいのだ。
誤解しないでね。努力しなきゃ、じゃなく「こんなはずじゃなかった」と思わないようにだ。
育児はすべて、こうすべきだの答えは一人一人の胸の中にある。長い長い子育ては始まったばかり。これからも道に迷ってばかりだろう。
大切なのは、親として最善の道を選ぶために必要な正しい情報を数多く得て、選択肢を広げること。
私達医療側の使命は、強制することなくできるだけ正しい情報を提供すること。
そういう意味では今はいい時代だ。情報はすぐ手に入る。あとは選択する為の自分のぶれない軸

とりあえず、母乳の利点

母親学級などでは、以下の母乳の利点を聞かされるだろう。
①ママが獲得した免疫は母乳を通して赤ちゃんにもいく。
②ママの子宮のもどりを促進し、体重を減らす。
母子相互作用が働き愛情が増す。
④赤ちゃんに合った母乳が出るので育ちやすい。
⑤赤ちゃんも努力して吸うので口周囲の筋肉が発達する。

これだけ聞いても「ふ~ん、母乳っていいのねえ」で終わりかもしれない。
この中の何か一つが欠けて、何かが起こった時のことが想像できないからだ。

次回はこれらについてもうちょっと詳しい説明をして、母乳育児をプッシュしていこう。
それでは今回はこれでごめんなさいませ。

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