お産が終わったかと思えば、休むヒマ(1日ぐらいかね)は無く、子育ては始まる。
日本も大家族が多かった昔は「女手(おんなで~家庭内労働力のこと)」が何人もいて、里帰りしてても、実母や姉妹、また姪や義理姉などが手伝ってくれただろう。
しかし今は殆ど核家族。実家に帰っても実母も仕事をしている時代。
一人で頑張るしかないママも増えてきた。
情報だけはアレコレ見れるが、どれが自分にはいいのだろう?
これらの記事がそんなママたちの助けになれば、と願っている。
さて母乳の飲ませ方の続き。
結論:トラブルあって当たり前と思おう
すぐに赤ちゃんが吸えない乳首には乳頭保護器
普通に乳首が出ていて、赤ちゃんに吸わせるのになんら問題ないママもいる一方で、物理的にそのままでは吸いつけない乳首のママもいる。
短乳頭、扁平乳頭、陥没乳頭そして他には裂状乳頭、巨大乳頭だ。
妊娠中から乳首のお手入れを一生懸命やってたのにもかかわらず、残念なことに改善なくここまできたママはどうやって授乳をするか。
短乳頭、扁平乳頭、陥没乳頭は引っ掛かりがないので、赤ちゃんが舌で乳首が持てない。そんな時に使うのが乳頭保護器(ニップルシールド)。乳首の形をしたシリコン製のもので、乳首の上にぺったり貼って使う。
新米ママはこれを付けて、授乳時の抱き方や乳首をふくませるタイミングの練習をする。
前回言い忘れたが、赤ちゃんに乳首をふくませるのはタイミングが大事。
当然口を開けてもらわないといけないが、なかなか開けないのだ。
そこでお口ツンツン。指か、乳首で。
目を閉じていてもお腹が空いていれば、反応して口を開ける。「今だ!」その時すかさず乳首を突っ込むという、まるで縄跳びに入るのと同じくらいのテクニックが要る。
イメージしよう。赤ちゃんは舌で乳首を下から持つ。
「唇に何か触った!おっぱいか?飲みたい!」で口を開けたときには、舌は乳首をつかもうと準備しているのだ。
だからむりやり口に乳首を押し込んだり、あんあん泣いてる時は、舌は何が口に入ってきても知らん顔。特に泣いてる時は舌は上がってるので、乳首を舌の上に乗せる事ができないのだ(上からはつかめないからね)。
ある意味、乳頭保護器は赤ちゃんのお口に入れるのが簡単。硬さと長さがある(哺乳瓶の乳首と同程度)ので「乳頭を上向きに、できるだけ深く」とかしなくてもくわえてくれる。乳首も傷みにくい。
赤ちゃんも「吸いたい!」の欲求がある程度満たされる。赤ちゃんの体力も様々なので、「哺乳瓶のミルク飲むだけでクタクタ」もいれば、「哺乳瓶のミルクはすぐ飲み終わって、物足りないよう!」もいる。後者なら保護器で吸わせてあげよう。
それと乳頭保護器と名付けるからには、乳頭を保護する為にも使う。
乳首にキズができた時などに使うが、赤ちゃんが陰圧で引っ張るので痛さは変わらん、というママも少なくない。使うデメリットもあるので、キズの保護で使う使わないは半々ってとこかな。(保護器にはソフトタイプとハードタイプがあるが、ここではハードタイプのものについては除外)
乳頭保護器のデメリット
次はデメリット。
1.ずれやすい。だいたいママは自分の胸は見にくいのだ。覗き込もうとすると背中が丸くなり乳頭が下を向く、という困った事がおきやすい。(ママのおっぱいの形にもよるが)保護器だろうと舌に突き刺さるような角度だと飲みにくいぞ。
で、よく見えないうちに気がついたら、乳首から全然ずれていたもよくある。
2.はずれやすい。乳首の上に乗せているだけなので、ママの赤ちゃんの固定が不安定だったり、汗かきママだったりですぐペロペロはがれる。赤ちゃんが強い力で噛むともうダメ。ペロリ。ママいらいら。
3.直接吸わないと、乳首刺激によるホルモン(プロラクチン、オキシトシン)の効果が少なくなる可能性。また直接吸着による乳口の開口も遅れる。
しかしこれはママの乳首マッサージの継続である程度カバーできるのではと考える。
赤ちゃんが吸った時、保護器の中にママの乳首が柔らかく入り込む‥そこまでマッサージを頑張ってほしい。
4.母乳が出ないと保護器が赤ちゃんに嫌われる。
哺乳瓶は吸えばミルクが飲める。保護器は吸ってもほとんど何も飲めない。
赤ちゃんも人間、ちゃんと学習する。「これ吸っても楽しくない!」
かくして、そのうちチョッと吸っても出ないと分かると怒って泣き、長くは吸ってくれなくなる。3日目、4日目頃か。
保護器ごしでは母乳は吸い出しにくいし、3.の理由で分泌も遅れがち。
射乳反射が始まる、あるいはある程度保護器に乳首が入り込み陰圧になっていれば、保護器内に母乳が溜まって、赤ちゃんはそれを吸える。それならまだましかな。
そこまで行ってなければ、あなたの赤ちゃんがよっぼどぼーっとしてなければそうなる。(いずれ嫌がられるなら最初からしないってのはナシだぞ)
5.洗浄・消毒の手間がある。
といっても、まだまだミルクが必要で哺乳瓶をつかっているなら一緒にすればよい。取り扱いは哺乳瓶の乳首と同じだ。
しかし退院後、家でも使い続けるなら紛失注意!小さくて透明なので失くしても分かりにくい。しかもママは睡眠不足でぽやっとしてるので「どこに置いたっけ?」。
使いかけを一旦置く皿とか決めておいた方がいいのでは?
とにかくデメリットを理解した上で使ってみること。合うメーカー、サイズを見つける事だ。
メーカーが幾つかあり、カネソン(日本)、ピジョン(日本)、メデラ(ドイツ)など。それぞれに特徴があり、どれが合うかは実際に使ってみないと分からない場合が多い。サイズもいろいろある。もちろん日本製のものは価格もリーズナブルだが、乳首の形状的にメデラじゃないとという人もいる。赤ちゃんにもなぜか好き嫌いがある。なので産院でみてもらおう。
裂状乳頭と巨大乳頭
裂状乳頭は乳頭の先がふた山、三山になっていて(しかも山の大きさが違う)場合。
得てして赤ちゃんは山の一つだけを吸ってしまう。母乳の開口部はたいてい山の谷間にあるので、それでは飲めないのだ。連山全体が比較的小ぶりで、全部を口に入れられたとしてもやっぱり一山に偏り、いびつに吸いやすいし、キズも出来やすい。
含ませ方にかなりの注意が必要。これは実地指導でないと説明は出来ない。
たまに巨大乳頭。経産婦に多い。大きい人は巨砲ブドウぐらいある。
「私の乳首そこまで大きくないから」
いえ、赤ちゃんに対してて巨大(大きすぎるか)も含めてだ。
生まれた赤ちゃんが小さすぎた場合も同じ状況があり得る。
赤ちゃんの口が乳首でいっぱい。大きすぎて舌で持てない。乳首を入れる際に舌は奥に押しやられるだろう。しばらくは吸ってるふり。
「いくら吸わせても飲めてない」とママがへこむ。直接哺乳を頑張りすぎないこと。
だが、射乳反射でいずれある程度飲めるようになる。
マッサージや自己搾乳で、お口がおおきくなるのを待つだけだ。
赤ちゃんにも上手下手がある
何度も言うが、赤ちゃんも人間。
器用な子とそうでない子がいて当然。
直ぐに口を開いて上手に吸う子。なかなか口を開かない子。舌が上手に使えない子。飲んでる時息するのを忘れる子。ゲップを上手く出せない子。すぐむせる、すぐ吐くなど様々だ。
赤ちゃんがおっぱいにすぐ吸いついて、順調に母乳が出て、赤ちゃんも飲んだらよく寝て、なんてラッキーなママはまれだ。
でもたとえおっぱい飲むのが上手でなくても、神様がくださった美点がたくさんある。
今はまだそれは分からないが、信じよう。
ちゃんと育ってさえすれば、いつかそれは必ず手に入るのだ。
それではまた。ごめんなさいませ。


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