人は不安な時に何をするか。
人それぞれあるだろうが、私の場合は料理らしい。
昨日、超大型の台風10号が九州を襲った。メディアは数日前から「命を守る為の行動を」を連呼し、防災グッズを買いに人々はホームセンターに押しかけ、すぐに欠品になる物が続出した。
女一人の台風準備
家の中に関してはあちこち目がいく女性も、家の外側に関しては不得意かもしれない。
何をどうしたらいいのか、見当がつかないのだ。
取りあえず、飛んで行ったり散乱しそうな物を片付け、窓ガラスにバッテンにテープを貼る。
テレビで窓や戸口に木を打ち付けたりしているのを見たが、そんな事は出来そうもない。
手の届く窓に段ボールでも貼ろうかとも思ったが、ガムテープ固定じゃどのみち強風に耐えきれずに飛んでいくだろうなと思い、やらなかった。網戸があるんで、万が一割れても部屋の中にガラスは飛び散らないし。今までそんな事なかったし。これが大間違いであることは後で思い知る。
結局はそれは神頼みということだった。何て危険な。(自分は癌にならないとどこかで思っているのと同じ?)ガラスが割れた後どうなるかは全く想像出来なかったのだ。
前日、一番可能性のある停電に備えてペットボトルの水やろうそく等を出し、いざという時に持って逃げる物をバックにまとめ、お風呂に入った後は何をしたらいいか分からなくなった。
テレビで台風情報見ても不安はつのるばかり。とにかく何かをしていたかった。
そうだ、停電になったら煮炊きが不便になるから、保存食を造ろう。常温で日持ちがするやつ。
そこでネットでアレコレ見て決めたのがグラハムクッキーとエビせんべい。甘いのとしょっぱいのね。
材料がたまたまあったのと、最近通販で頼んだ自然派おやつにガッカリしていたというのもある。(送料込みとはいえ、あまりにも量が少なかった。無添加おやつはやはり自分で作るしかないと再認識)
グラハムクッキーの材料は小麦粉、グラハム粉、オリーブオイル、メイプルシロップ、塩だけだ。
粉類は120gずつ、液体は大さじ4杯ずつ、塩一つまみで直径6㎝程のクッキーが16枚できた。
なんてコスパの良さ!
アレルギーに配慮して卵、バター、牛乳を使わないという、昔買ったお菓子の本だ。(まだこの頃はグルテンフリーはあまり言われてなかった)その分しっかり硬く噛みごたえがあるのもいい。
エビ煎餅は、冷蔵庫に残っていた乾物の小エビと青のり(一人暮らしだとなかなか減らないのよね)を何とか減らせないかで考えついたもの。
在庫であった餅粉と小エビ、青のり、塩、だしの素、ゴマ油を混ぜて練り(これは量は適当)まずはクッキングシートを敷いたフライパンで焼いてみた。生地はお好み焼き位の硬さなのでそう薄くならないし、そとはカリッとしても中はモチモチのまま。
これはこれで美味しいのだが、保存はきかない。そこで両面焼き色がついたら電子レンジで水分をとばしてみた。成功だ!食感はおこげ煎餅ぐらい硬いが、カリッカリの海老せんの完成。(今度はゴマをいれてみよう)
どちらも透明のビンに入れ、ご満悦でその日は暮れたのであった。
次に待ち構える悲劇を想像もせず‥。
台風襲来!!!
私は甘かった。そんな料理をするより、すべきことはあったのだ。
その夜大型台風は刻々と近付き、深夜の日付が変わる頃より風は徐々に激しさを増した。
不気味にゴウゴウと鳴る風、ミシミシと揺れる家。
なすすべもなく、2階の寝室のベッドに寝転がっていた。最初のうちは本を読んで気を紛らわせていたが、いつしかウトウトしてたのだろう。
ガチャーン‼と大きな音で目が覚め「ギャッまさか」と「ゲッやっぱり」を同時に思った。
南に向くベランダの掃き出し窓が割れたのだ。そこはペアガラスで厚さは薄くもう粉々だった。
内側の網戸のおかげでガラスは室内に飛び散らなかったが、そこから断続的に吹き込む風が凄まじい。
竜巻が入ってきたみたいに部屋のモノが散乱し飛ぶ。
慌てて窓に室内のコーヒーテーブル(長さ120㎝位)を立てかけて風を少しでも防ごうとした。しかし風圧で立てたテーブルが倒れそう。そこで倒れないようにソファー(2人掛け)でつっかえをした。
しかし上部はカバーできないのでやはり風はけっこう入って来る。よく見たらガラスの破片も飛んでいる。仕方なくベッドサイドに用意していた運動靴に履き替え、懐中電灯と携帯を持って寝室から撤退。
部屋を出てドアを閉めようにも風圧でバタバタ開く。その度にビューッと風が2階に走る。
窓の破れ目が大きくなってドアも閉まらなくなり、風で天井もっていかれたらどうしよう⁉
寝室はもう外だと思ってこのドアは塞ごう。
たまたまドア横にある本棚(最近断捨離して本が半分以下になっていたのが幸いした。じゃなかったら動かせなかった)を引きずってドアが開かない様に塞ぐ。
しかしこれも風圧でユラユラして倒れる危険性が!そこでそばにあった古いテレビ台をつっかえとする。テレビ台は非常に重いがキャスターがついているので何とか動かせる。(薄型でない古~いテレビがまだ捨てれずにのってる)
寝室の外は廊下ではなく、8畳位の第2リビングルームなのだ。今は物置状態で要らない家具や家電を置いている。今回はそれらが役にたった。
ドアノブと本棚がぶつかってガタガタ言ってるが、これで何とか家に侵入する風を減らした。しかし多少は入ってきている。今どの他の窓もきっちり締めている。どこか風の逃げ道は必要なのだろうか?
どこからこの風は外に逃げていってる?
疑問に思いながらもそこから動けず夜明けを迎えたのであった。
台風去ってやった事
台風は通り過ぎても午前中はまだ強風域にいて時折突風が吹き、ガラスの片付けなんてできない。
長男に知らせると夕方仕事帰りに寄ってくれるというので、その前にと昼過ぎて厚いゴム手をしてガラスの片付けをし、時折降る雨が吹き込まない様にビニールを貼った段ボールで窓を塞いだ。
ここまでしたら、さすがに疲れてブログも書く気になれない。
でも息子が来るまで何かして気を紛らわせたい。
で、始めたのがドレッシング作りだった(何故⁉)
数日前に健康のためドレッシングをえごま油で作ろうと買っておいたのを思い出したのだ。
白ワインビネガー、塩、コショウを合わして、それに油をゆっくり少しずつ入れながら、かき混ぜながら乳化していく。あとは好みで玉ねぎやニンニクのすりおろしや細かくきざんだキュウリのピクルスを混ぜて出来上がり。早目の夕食のゆで卵にかけて「ウン、いける」
市販のより油っこいが、保存料が入らないので仕方がない。その都度レモン汁やマヨ、甘酢に混ぜるのもいいかもしれない。
と思っているうちに息子が来た。
玄関で迎えると「ここ、無いじゃん」と上を見る。
何と玄関ポーチの雨除けの天井に大きな穴が。どうやらそこは1階の天井裏につながってそう。どうみても内側から破れました、という天井ボードの破れ方。
そうか、家の中に吹き込んだ風はここから出たのか、と納得。
南のお隣さんの家は一段うちより低く、屋根が見える。屋根の瓦が(今の瓦は板状で薄い)はげてる所があり、ウチの敷地にも破片が落ちていた。
ガラスを破ったのはこれかもしれない。
さすが男子。テキパキと窓をベニヤで塞いだり(ガラス入るまでだいぶかかりそう。当然、ガラス屋さんには直ぐに見に来れないと言われた)玄関ポーチの天井に段ボール貼ったり(これは天井汚れでテープが付かずすぐ外れた)してくれた。
台風前にも相談すればよかったのだ。(息子は新しい賃貸マンションでどうもなかったが、飼い猫の具合が悪くなったそう)
今年はまだ、台風シーズンは終わってない。安心はできない。
うちよりもっと被害が甚大だった方々もいらっしゃるだろう。停電も何十万世帯に及び、復旧も大変だ。避難所でも窓ガラスが多々割れたと聞く。
人間は賢い。特に日本人は創意工夫が得意だ。またいろんな便利グッズも出てくるだろうな。
昔から災害大国と言われてきた日本は、今や災害超大国だ。
よし、着々と準備するぞ!(台風の?料理の?)
「日頃の備え」の大切さと一人で頑張りすぎない事が身に染みた。そしてやっぱり私は不安な時ほど食い意地がはってるのだなと感じたのであった。
台風一過。今日は取りあえずいい天気である。
それではまたね。ごめんなさいませ~。


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