昨日やっと重い腰をあげて、実家を出て行った息子の部屋を片付けていたら、いろんな物が出てきた。
古い学生服、箱に入ったままで見た形跡の無い勉強教材(‼)、そして引き出しいっぱいのゲームカード。それに混じっていた野球選手カードには2005年となっている。
そう、15年以上前、息子がまだ小学生の時アニメと一緒にこのカードゲームが男の子の間で凄く流行った。確か5枚一組で売ってて(100円ぐらい?)何のカードが入ってるかは買って開けてみないと分からない仕組みだ。
私はこのゲームをやったことないのでルールはよく知らないが、カードの種類は1万種類以上あるらしい。次から次に新しいカードを発売して子供達の購買欲をそそったのだろう。
モノを買わせる罠にはまって
何とレアカードと呼ばれる強いカードを持っていたら圧倒的に勝ちやすくなるらしい。なので、そのお目当てのカードを手に入れる為に何度もカードを買うことになる。
しかしそれは「当たり」が出るまで引き続ける宝くじのようなものだ。要らない弱いカードばかりが増えていく。とうとう「カードショップ」という専門店に行ってプレミアムがついたレアカード(何千円もする!)を買うのだ。もちろん運よくレアカードを多く手にいれて、そこに売りに行った子供もいただろう。
もうここまできたら、子供達は親の言う事に聞く耳をもたない。ただ、ゲームに勝ちたいだけ。レアカードをゲットして仲間にうらやましがれたいだけ。そうして貴重なお小遣いをどんどん使っていく。
ゲーム自体は複雑で良く考えられた面白いゲームなのだろう。今でもそういう「カードショップ」はあり、そのゲームを楽しむ一定数の人はいるみたいだ。もしかしたらルールも変わった部分もあるかもしれない。
しかしこの人間心理をついた、しかもまだ心が柔らかく誘惑に弱い子供をターゲットにした販売戦略はいかがなものか。と、親たちは思う。
だが、これが資本主義社会の真実だ。メーカーを悪者にしても終わらない。
こういう商品やシステムは巷に溢れている。
オトナでも一攫千金を狙って宝くじやギャンブルに走ったり(適度に楽しむ分には問題ないが)、収入に不相応なブランド品をローンで買って身に着ける人など。
勝ちたい、勝ち組になりたい。まわりから羨ましがられたい。褒められたい。
その欲につき動かされて。
そういう欲望を肥大させるのは自分自身なのだ。子供のうちから、そういう誘惑から身を守り自分をコントロールする術を学ばねばならない。
そんな子供の金銭教育のいい機会だったかもしれないのに、当時私はどうして良いか分からなかった。
次に待ち構えるローン地獄
自分自身がそのコントロールができていなかったのだ。
経済や社会の仕組みにも無知で関心すらなかった。その日その日が精いっぱいで、一日がすぐ終わる。(子育て時期ってそんなもの?)バブル時代も何となく知ってて、働いてさえいれば給料は定期的に永遠に入ってくるかのような錯覚があった。
よく考えずに高額商品を思い付きで買った。喘息でアトピーがひどいの次男のことばかり考えていたせいもある。24時間風呂システムや、アルカリイオン整水器、空気清浄機付き掃除機など、どれも数十万円したが、セールスマンに言われるがまま「こんどこそ」と購入したのだった。
収入も多かったが支出も多い、いわゆるメタボ家計。年2回のボーナス時期には夫婦で100万円以上の収入だったのだ。車も気に入らなければ新車でも1年で買い替えた覚えがある。
なのに貯金はあまりできていなかった。教育費は学資保険で安心し、老後は年金と退職金があるさと。
そして今の大きな家の購入。多くない貯金は使い果たし、私の20年以上働いた退職金をあっさりそれの返済の一部に使ってしまう。毎月の高額のローンと固定資産税の始まり。
それからは家計はいつもキチキチ。車はローンでしか買えず、子供達の大学の費用も学資ローンでまかなう多重ローン家計。だからこそ、いざという時の為に保険は入らざるを得ない状態。
まるで絵に描いたようなダメダメ家計だ。今マネーリテラシー関連の動画や記事が多数出ているが、やってはいけないという事をすべてやっている。せっかくの高収入家庭だったのに、何千万円もローンの金利に払ってきたのだった。
なんて愚かだったのだろう。子供に教え諭すどころではない。
大きな理想の家に住むのが夢だったとはいえ、その代償はあまりにも大きかった。
30年間も年に一人分の年収相当の支払いを続けないといけないのである。ローン残金はまだ郊外の新築マンションが買えるだけ残っている。それだけ貯金があったら、老後はどんなに安心なことか。
子供達だけでも私と同じ轍を踏まない様に、家を建てようとしたら全力で阻止しようと思っている。
家なんて新築でなくて良い。今はリノベーションでも新築同様だ。子供が出て行ってから終の棲家を考えて丁度いいかもしれない。私は一人でこの大きな家を持て余しているのだから。
過去に戻れるならこんなふうに建てなかった。少なくとも60才位までにはローンが終わってる様にしたかったし。
しかしこの家がくれた幸せは否定しない。
一日中いても息苦しくなくのびのびすごせる。招待した友人からはいつも羨ましがられる。(この見栄がイケナイのよね)大声で歌っても、もの音たてても近隣に文句は言われない。
ホームパーティーは今でも時々してる。昔は徹夜マージャンもしていた。
犬も猫も飼い放題。(犬はもう死んだし、猫にはあちこちキズを付けられたが)
子供たちも個室を与えられ、よく友達を連れてきた。今後子供達に家族ができて里帰りしても寝る部屋はちゃんとある。
そして、私は心身ともに元気だ。
もし家のローンがなければ、とっくに仕事を辞めていただろうな、という時は度々あった。(人間関係でね)しかし働き続けたことで今の私があるのだ。
今回もこのリストラをきっかけに、無職生活にこのままなだれ込んだかもしれない。なんせ今の生活の固定費は極限までに少ないしね。(健康保険と税金ナシなら10万円以下で生活できる)
しかしローンが私にそれを許さない。もっと社会に出なさい、もっと新しい事や人間関係に触れなさい、もっと働きなさいと。このままではおバカさんになるよと。
日本の政府は70才までは働けと言っている。いいじゃない、あと10年なんてあっという間だ。
いつまでも元気でいて勉強を続ける。そして、自分の子供達には教えてあげれなかったことを今度は孫に伝えてあげるのだ。「おばあちゃんの知恵」を。
それではまたね。ごめんなさいませ~。


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