やっと分娩第一期も佳境。子宮口8㎝~全開大。ここを乗り越えれば峠を越えたも同じ。
いいや私は第二期の方が大変だった‥という人ももちろんいるが、大多数がやっぱりここが一番辛かったと言われるね。
それでは峠の越え方をお話ししよう。
第一期後期 結論:いきまないように呼吸法をする
またまた呼吸法
それしか無いんかい⁉‥それしか無いのだ。無痛分娩のように直接薬剤の力を借りるのでなければ、自分でコントロールする術を持つしかない。
そしてその唯一の方法が呼吸法。ヨガでも太極拳でもそうでしょ?
呼吸法で自分の身体をコントロール?
そう、その前に自律神経の話をしなくては。
自律神経と呼吸はつながっている。
自律神経とは何ぞや?自律神経は交感神経と副交感神経のこと。
私達は相反する働きの交感神経と副交感神経に身体のかじ取りをしてもらっている。
だからな~んにも考えなくても勝手に心臓は動いてくれるし、胃や腸は消化をしてくれるのだ。
自律神経の働き
それじゃあ交感神経・副交感神経ってそれぞれ何をするの?
自分を太古の原始人だとしよう。いきなりマンモスと遭遇した!すると『戦いの神経:交感神経』が顔を出し,身体を戦えるようにセッティングしてくれる。
マンモスがよく見えるように瞳孔を広げ、全身に血液を多く巡らせるために心拍数を上げる。筋肉はマンモスから素早く逃げるためすぐ動けるように固く緊張し、酸素を多く取り込むために呼吸を速くする。
運良くマンモスを仕留め洞窟に持ち帰り、久しぶりに家族とごちそうを囲んで団らん。すると『休息の神経:副交感神経』が今度は自分の出番とばかりに交感神経をおしのける。胃や腸に血液を集め動かし、眠くなる。筋肉はリラックスし、呼吸はゆっくりとなる。
こういうふうにを私達はこの二つの神経の使い分けによって生きている。
普段はその時の状況で勝手に入れ替わりをやっててくれるが、さて、これがお産とどう関係するのだろう。いったいお産の時はどっち使うの?
どっちの神経が強くなってるほうがお産にはいいか。
第一期は副交感神経が強くなっている(これを優位という)ほうがいいとされている。
なぜならここは身体を緩めて軟らかく産道を拡げ、来るべき「闘いの分娩第二期」まで力をとっておかないといけないからね。
前述に緊張・興奮すると交感神経で呼吸が速くなり、リラックスすると呼吸はゆっくりになるってあったよね。逆もできるのだよ。
速く浅い呼吸→交感神経が優位になる
ゆっくり深い呼吸→副交感神経が優位になる
だから基本的にはゆっくりの深い呼吸をしよう。でもそれが全開大近くになるとだんだん難しくなる。
それは、いきみたくなるから。
赤ちゃんの頭も下がってきて直腸あたりが押されると、もの凄くウンチがしたい感じになる。肛門近くに大きなウンチが引っかかってるような。思わずうーん、と力をいれて出してしまいたい!みたいな。
でも「まだいきまないで!」と注意される。子宮口がまだ赤ちゃんの頭が通れる大きさ(全開大)になってないんで、今無理に力を入れたら子宮の入口が切れる危険性があるからと。
えーーっっでもいきみたいのよ!どうしたらいいの!
いきみたい時はヒッヒッフー!
だから呼吸法です。息を吐く時は力入れられないでしょう?
ただこの時はゆっくりフーと吐いたらそのまま続けてウ~ンとやってしまいそうなんで、短く切ります。
そうです、それが有名なヒッヒッフーです。
いや別に短く切るならハッハッでもホッホッでもいいんですがね。ヒとフが口をあまり動かさずに楽に言えるので採用されたんでしょうね。
最後をのばすのは、4拍子にしてリズムを取りやすくするため。
フーの後に素早く息継ぎをして、いきみたさがある間は休みなく続ける。
ヒッヒッフー(吸って)・ヒッヒッフー(吸って)というように。
あれ?速い呼吸はしないんじゃ?
ここはいいんです。速くしないといきんじゃうでしょ。
だからかわりに陣痛きてないときに、リラックスしてゆっくり呼吸ね。
頑張って!ここをやり抜いて第二期に入ったらみんな「少し楽になった」と言うから。
誰かにリズムとってもらったらやりやすい。前もってダーリンに頼んどこう。
点滴と出血
だいたいこれぐらいになったら、陣痛室から分娩室に移動し、点滴が始まる。
点滴にはまだ薬剤は何も入ってない。ただのスポーツドリンクみたいなもの。
これはお産後にもし大出血しちゃったら、に備えてのこと。
お産は出血する。ふつう200~400ml。献血ぐらい(でもパックに入ってるのと飛び散ってるのでは印象がぜんぜん違うぞ)
女性は普段から月に一回血を流してるから、血液を失うことに対しては男性より身体が適応しやすいといわれている。ヘモグロビン値という血液の濃さが正常値の半分位でも女性は普通に歩ける。男性はフラフラするらしい。
そしてお産でドバドバと出血する事は決して少なくない。
あっという間に1000ml以上流れ出ることもある。
血を見るのが怖いダーリンは、立会いはよく考えて。分娩室で倒れた人いるよ。
で、出血が多い時は素早く薬剤投与や補液しないといけないので、点滴は全員に必ずする(ママが太りすぎで血管が見えないと、なかなか入らなくて助産師とママの双方の不幸となる。太らないでね、お願いだから)
陣痛室では付けたり外したりした胎児心拍モニターは、もうつけっぱなし。
順調に進んでるなら陣痛も2~3分毎に攻めてきているはず。
さあ、全開大!分娩第二期への突入だ!
それでは次回はいよいよ第二期の闘いかたよん。ごめんくださいませ。


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