ここで「お産が始まったら何をする?⑥」の続きに戻る。
分娩第二期のラストの呼吸・短息呼吸である。
いよいよ赤ちゃんをこの世に出す時。呼吸法もここで終わる。
短息呼吸をするのはわずか数十秒。
「ああ、だから短息、なのね」‥いやそうじゃないけど。
それでは詳しく説明する。今回はこれ。
赤ちゃんが出る時:短息呼吸を絶対に忘れるな
短息呼吸ってどんなの?
暑い夏の日もしくは走った後の犬。舌を出して「ハッハッハッハッ‥」してる、あれ。
短く息を切るから短息呼吸。
コーラスの発声練習みたいにゆっくりではない。遅くとも一秒間にハッが2回入る速さだ。練習では一秒間に3回入る位の速さを目指してほしい。もちろん無声音。
短息呼吸をする直前までは、陣痛の度に死ぬほど力を入れて、頑張ってるよね。
その力を入れてる途中で、助産師に「はい!ハッハッして!」といきなり言われるので、そしたら1秒も待たずに短息呼吸を開始!ハッハッやってる間に赤ちゃんが出る。
「はい、生まれたよ~!おめでとう!」と言われるまで止めてはいけない。
「息継ぎはいつするの?」好きな時に。まあ「ハッ」5~6回ごとがやりやすいかな。
なぜ短息呼吸しないといけない?
赤ちゃんをゆっくり出すためだ。
ゆっくり出てくれないと助産師は赤ちゃんをしっかりつかめない。
赤ちゃんの身体は頭が一番大きい。だから頭が通ればボディはスルッと通る。
思い出してほしい。直前まで何をしてたか。全身全霊でいきんでいたはずよね。
頭が出た後にも力いっぱいいきまれると、赤ちゃんは勢いよく飛び出しちゃうのだ。
助産師は赤ちゃんの頭が出たあとは、ゆっくり肩を一方ずつ出して脇に指を入れ胴をつかむ。その時の赤ちゃんが飛び出すとつかみにくい。
もともと赤ちゃんは羊水や血液でヌルヌルしてとてもつかみにくいのだ。
まあこれは一般的な場合。3500g以上ぐらいのビッグベビーになると胸囲の方がおおきかったりするので、頭が出てもその後スルッとはいかない。肩を出すためにもう一回いきんでもらうこともよくあるのだけど。
赤ちゃんをゆっくり出すべきもう一つの理由。
それは引き伸ばされて薄くなっている会陰を破かないため。
助産師はガーゼや綿花を会陰にあて、会陰保護をしながら赤ちゃんを出すのだが、ゆっくりじゃないとそれが出来なくなる。
でも難しい短息呼吸
「難しいの?ハッハッするだけでしょ?」
難しいのだよ、これが。出来なかった人、たくさんいます。
これに似た呼吸法、どこかでしなかった?
そう、ヒッヒッフーの呼吸。短く息を切るのは「いきみたいのにいきめない」時。
大きな赤ちゃんが出口に引っかかってて陣痛も来てる。いきみたくない訳がない。
いきもうとする本能的な身体の反応は半端なく、ヒッヒッフーの時の比ではない。
どうやって成功させるか。
事前にイメージトレーニングをしよう。
まずは第二期の終わりがけを想像して。赤ちゃんの頭が出口にはまり、いきみの呼吸(お産が始まったら何をする?⑥参照)を数回練習。
そして赤ちゃんの頭が出た!「ハイッ」と助産師の声。
そうしたらどこかを握っていた両手を離し胸の上に置き、嘆息呼吸開始。
胸に置いた手の指先で呼吸に合わせて軽く胸を叩いて、リズムをとるとやりやすい。
また、ダーリンが立会いで枕元にいるなら「ハッハッ」のリズムリードをお願いしておこう。
実際は10秒位だろうけどとても長く感じるかもしれない。
練習では10~20秒位やってみてね。
呼吸法はこれでおしまい。
何でもそうだが、ぶっつけ本番は成功率が低い。
呼吸法の練習は面白くないし、すぐあきる。でも少なくとも10か月に入ったら一日一回(5分で出来る)でいいので思い出してイメトレしてほしい。
続けられるコツは架空の医師や助産師にベタぼめしてもらう事だ。
「まあ!呼吸法とても上手ね!凄いわ!」「自然な呼吸法で素晴らしい!」などなど。
是非いい気持ちで練習をやってね。
次回は呼吸法と並んで大事な「怒責の体位」について。
それでは、ごめんなさいませ。


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