60才からの美容術 ㊱高齢者との楽しい旅行

 北海道に行ってきた。GoToのおかげで随分安く行くことができた。冬が近付き、コロナの感染がどうのと連日メディアが報じていた割には20数名のそのツアーは満席だった。(九州人にはあまり実感ないからね)
 平日なので年齢高めだろうと予想していたが、思ったより高齢者ばかり。平均は軽く70才は超えているのではないだろうか。勿論60才の私と同年の友人が最も若いのは間違いなさそうだった。
 男女問わず殆どの人の髪は真っ白。中には夫らしい男性に手を引かれてソロソロと歩くご婦人もいて「大丈夫か?」と心配したほどだ。

旅行で分かる70才以上の特徴?

 70才は超えてそうとはいうものの、もうそれ以上の年になったら幾つなのか外見では見当がつかない。人間の見た目は長く生きれば生きるだけ個人差が出てくるからだ。
 よく分かるのは50才位の同窓会。全員同じトシなのに40才に見える若々しい人と60才と聞いても不思議と感じない老けた人がいて、見た目年齢差はその時点ですでに20才である。
 老けて見える60代もいるだろうが、なぜ皆70才超えとみたか。

 私は仕事柄、60,70代でも仕事をしている友人知人がいるので、一概には言えないとはわかっているが、70代が60代と違うのはまずは「仕事をしていない反応」が顕著にあるからである。

 例えば、ツアコンやバスガイドさんの言ったことに対する反応や理解、バスの乗り降りの動作時間の感覚などだ。年齢による手足の不自由さや聞こえにくさもあるだろう。しかし、現役で働いている60代が多い中、リタイア世代の70代以降では動きが変わって来ると思っている。

 では「仕事をしていない反応」とは?
 まず、未来の予測が難しいということ。次にする事を予測してその準備をする。限られた時間内で何が出来るか計画を立てる。仕事で鍛えられたその能力が、リタイアして有り余る時間の中で衰えていくのではないか。なぜならリタイア生活ではその能力はもうあまり必要ないからだ。できなくても誰にも迷惑がかからない。

 私達はほとんどの場合バスから降りるのが最初の5人以内だった。(バスの席は毎日変わった)下りる時には準備ができていたからだ。下車の目的が屋外で写真を撮るのか、買い物なのか、食事なのかで装備が違う。バスが止まってからゆっくり準備したのでは、その分観光の時間が少なくてもったいないと思ってしまう。それとトイレ休憩の時は真っ先に行かないと、とても待つことになる。(高齢者の方はトイレにかかる時間も長いので)

 それと時間には非常に気を使う。今回は外が寒いという事もあり、食事でなければバスの下車時間が15分~20分。だが5分~10分前には皆乗車していて(どうかしたら下りない人も)、だいたい1~2分前に私と友人が最後に乗り込むことが多かった。多分、ツアコンのお姉さんから次々と繰り出される「次は○時○分出発です」が覚えていられなかったのでは、と私は踏んでいる。朝の集合時間の30分前には既にホテルのロビーにいた組もあったほどである。(その頃食事に下りてきてビックリした)

 最も分かりやすいのは周りへの配慮である。いつもはとてもとても周りに対して迷惑をかけない様に気を付けているのに、何かに気をとられると、とたんに周りが見えなくなる。
 よくあるのは場所ふさぎ。「そこでなくていいのでは」という狭い通路の真ん中、もしくは流れている人混みで立ち止まり、何か(探し物や片付け)をしている。そして通れなくて佇んでいる人に気づかない。バスや飛行機の中でもよく起きることである。
 「それ今じゃなくても良くない?」もある。でも忘れやすくなっているのも事実。気持ちはよく分かる。優先順位を決める余裕なく、思いついた端から行動する。じゃないとし忘れる。

北海道でもやっぱり暑かった

 あとは暑さ寒さの感覚も違う気がする。私と友人は暑がりなので、外気温は氷点下の北海道でも、バスの中や屋内では暖かいのでだいたい着衣は1~2枚。私はキャミソールが嫌いなのでブラとヒートテックトップス、それにベストを脱いだり着たり。友人はカップ付きキャミに綿シャツである。戸外に行く時だけ、それにカーディガンとダウンジャケット、帽子手袋装着をする。そして戻ってきたら即効脱ぐ。そうしないと暑くて5分ももたないからだ。だからバスで回る間着たり脱いだりが忙しい。(セーターなんか持って来なければよかった!「寒い」より「暑い」と言った回数の方が多い!)
 しかしバスの中でもニット帽やダウンジャケットを着ていて平気な方々が沢山おられたのである。

 高齢になれば筋肉も落ちて体温維持が難しいという面もあるが、体感温度が分かりにくいという。体温の上がり下がりが自覚しにくいのだ。(だから、真夏の熱中症にもなりやすい)

 勿論個人差がある。しかしこれら全てが明日は我が身である。もう既に若者から見たら「だからおばさんは‥」という所があるだろうが。
 高齢者が‥とか言って偉そうな事はいえない。友人がホテルに携帯を忘れるということをやらかしたのである。他の誰も忘れ物は聞かなかったので、その後も友人はそのことで何度かからかわれていた。いや、これは純粋に性格によるものだからね。今回私は辛うじて何も無かったが、本来忘れ物常習のうっかりコンビなのである。

 旅行会社の方も高齢者配慮で1~1.5時間ごとにトイレ休憩が設けられ、長く歩く場所も無かった。普段は1日2食の私は海の幸をここぞとばかりに食っちゃあ温泉を5日間繰り返し、1.5キロ太った。
 今年の始めに行ったイタリアでは毎日歩き通しで痩せて帰ったのだが。日本の高齢者向きの旅行がいかに優しいかが分かった旅行であった。

 帰りの飛行機で一組の御夫婦と友人が相席になった。なんとご主人86才、奥様83才。(奥様は鶴の様に細身で身軽だ)北海道はもう毎年数えきれないくらい来られたそう。その他にも海外旅行も多数。マチュピチュ、インド、ヨーロッパ、バルト三国、カリブ海クルーズ。ご主人が退職されてから二人で回られたそうだが、なんて素敵な老後だろう。とても80代半ばとは思えない若々しいご主人のお話に、理想の老後世界を垣間見たのであった。

それではまた次回。ごめんなさいませ。

 

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