リストラ生活節約術 93 それでも前に進めの巻

 人間は日々膨大な情報を与えられそれによって刻々と判断をし続けている。その量は半端なく、全ての判断に論理的理由を付けるという処理ができず、直感的に決めることがある。
 その直感は効率的な判断であることが多いが、時として不合理でメリットのない判断をしてしまうという。そういう心理パターンは数多く存在し、昨今周知されるようになった「認知バイアス」である。

 私に働いた認知バイアスは

 恐れていたことが現実になってしまった。私のあやふやな対応のせいで、せっかくの採用が取り消しになってしまったのだ。昨日の朝その連絡があってからずっと、後悔で胃にズーンと鉛が重く詰まっている気分だった。筋トレクラスで運動しても気は晴れない。食べ慣れないスイーツを食べてみたが、美味しくない。
 仕事を無くしたというのもあるが、それ以上に「一緒に働くに値しない人間」の烙印を押されたことがショックだったのである。
 当たり前だ。相手は私の事を何も知らないから、数少ない言動から評価するしかない。それが現実なのだ。今までいかに私の周りの人達が、私を理解してくれて好意的に接してくれていたかが改めて分かった思いがした。

 今更、たら・ればで考えてもしょうがないが、しかし昨日から私の脳はグルグルと『この職場でなくて良かった』理由を上げ連ねるという作業を繰り返している。「すっぱいブドウ効果」である。

 イソップ童話の有名な話。キツネがブドウを食べようと高い所のブドウに何度も飛びつくが届かず、結局食べられないので「あれはきっと酸っぱいに違いない」と言うのである。
 そうやって現状のいい面だけを拾い上げようとして、損失の痛みを慰める心理である。

 認知バイアスは『思考の偏り』である。
 他に私に発動したのは以下である。
  後知恵バイアス「こうなるんじゃないかと思っていた」
  確証バイアス 「通勤時間がかかりすぎる職場避けた方がいいと聞いた」
  偽の合意効果 「私の気持ちは分かってもらえる」
  自己奉仕バイアス「タイミング、運が悪かったのだ」

 今回で2度目の就活失敗。最初は緊張で笑顔さえあまり出せず、印象の悪さを反省。その次はそれを改善して面接では好感触だったのに、その後の対応を誤ってしまった。勤労意欲を疑われたのである。きっと「面接の時と言う事が違うじゃない」と思われたに違いない。ダブルスタンダード(二枚舌)な人間と思われたのだ。
 『私という人間を知ってもらうまでは全て相手の意向に沿うこと』この就活では当たり前の事ができなかった。なんて甘ちゃんなんだろ。

 失敗の原因は?

 しかし、どうして対応を誤ったか。不意打ちの連絡だったので、出たのは私の本心だ。
 『まだ直ぐに働きたくない』『コーラスを諦めたくない』という考えで頭がいっぱいに。つまり現状の生活を変える覚悟が出来ていなかったに他ならない。現状維持にしがみつく心理。だから猶予期間が欲しいと思ってしまったのだろう。

 片道1時間の通勤はやはりキツイのではないか。
 慣れない分野についていけるのか。
 いきなり週5日とか言われたら、身体がついていくのか。(それが普通だって)
 この半年で確立した生活リズムが狂うのではないか。

 どんな不安材料を持ち出しても、そんなもの走り出して考えれば良かったのである。私って自分が思う以上にビビりだったのね。
 この数か月のリストラ生活で身に付いた、腐った無職生活根性に今更ながら気が付いた。

 ともあれ、就活は振り出しに戻るとして。
 じゃあ次で、「明日から来てください」と言われたら、行けるのか。
 仕事の為に10年以上続けた趣味を諦めきれるのか。諦めないでいいようにパートを探しているのではないの?そこはどうするのよ?
 もし今回採用が取り消されなかったら、少なくとも慣れるまでは何も出来なかった確立は高い。しかし、私にとって仕事よりコーラスや劇団という活動の方が人生のウエイトが大きい。仕事はそれらをする為の手段である。(ある意味それが透けて見えちゃったのかも)

 人が聞いたら、「たかが趣味だろう。生活が大事だろうに何考えてる!」と思うだろう。誰もが仕事を好きでやっている訳でなく、生きる為に頑張っている。分かっている。自分の考えが贅沢だと。
 だが今の私の生活からそれらの活動が無くなったら、ただ生きているだけ。それらがあるから仕事も頑張れる。私にとって仕事とそれは両輪の車なのだから。

 だがその生活を確立するために少しの我慢は必要だな。(当たり前でしょ!)就職して半年ぐらいは活動休止して、慣れない仕事に専念すべきかもしれない。
 失敗の原因は最初からあれもこれもと欲張ったこと優先順位を誤ったこと。

 お釈迦さまの法話でこういうものがある。
 お釈迦さまが、輪廻で猿の王だった時。飢えたサルたちに豆をふるまったときに、ある猿が地面に落ちた一粒の豆を拾おうとして、手に握っていた豆を全部落としてしまったという話。今回はまさにこれ?

 ここにきてやっと覚悟が出来たということ。以前は趣味の活動は「止めたくない!」の一転張りだったからね。働く覚悟も無いのに就活していたこの体たらく。いいかげんにお尻に火を付けて!
 大事な物に固執するあまりに柔軟な考えが無くなっていたのである。
 ウチの猫がワガママちゃんなのは飼い主に似たのかね。

 さあ、チャンスの前髪を掴み損ねたとはいえ、前に進むしかない。
 行動するのみ!今日はハローワークに行こう!

 今回はここまで愚痴を聞いてくださってありがとう。
 それではまた次回。ごめんなさいませ。
 

 

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