60才からの美容術 ㊸肉であって肉でない⁉

 「肉が嫌い」という人は少ないが、「モツ(内臓)は嫌い」という人は多い。
 実際、以前働いていた産婦人科医院で入院食に時々『トリのレバー煮』が出ていたが、よく残されていたし、妊婦さんの栄養指導の際にも「私、レバーダメなんです」という事は度々あった。
 確かに独特の臭みや、グロテスクな見た目で忌避されやすい。調理もひと手間かかる。
 ただ不思議なことに、人は癖の強い変な食べ物こそに病みつきになり易いようだ。

 愛すべきもつ鍋!

 昔から人間の歴史は飢えとの闘いで、食べれるものはどんなことをしても食べてきた。
 日本人が動物の肉を常食するようになっての歴史はまだ浅いのでそれ程ではないが、諸外国の臓物料理の種類の多さには驚かされる。血さえ無駄にせずソーセージに練りこんだり(そもそもソーセージの皮って腸よね)骨一片も無駄にしない。ふつう肉と呼ばれる筋肉と脂肪には無い豊富な栄養があることを昔の人は知っていた。

 福岡の博多には『モツ鍋』という名物料理がある。一般的には牛の腸をニラ、ニンニク、キャベツと一緒に煮込む。お店によってはゴボウやニンジンの千切りが入る時もあるが、これはこれで美味しい。味は醤油と味噌の2種類(私は味噌派)。具を食べ終わった残りのスープにチャンポン麺を入れて〆にする。

 一時期「取り皿に一旦とったスープを〆の時は鍋に戻すか」がネットで論争になったが、そんな事、一人鍋の時以外1度もしたことは無いぞ?毎年食べているけど。

 「もつ鍋は油っこくて苦手」と言われることもある。
 確かに食べている人は一様に皆唇をアブラでテラテラと光らしている。食べるときの熱さも半端ない(よく口の中を火傷する)。冷めたもつ鍋にはモツの脂のスケートリンクができるほど。
 しかしこのモツの白いプルプルの脂部分にはコラーゲンがたっぷりと含まれていて、また野菜のビタミンⅭがコラーゲン生成を助ける女性には嬉しい料理なのだ。

 コラーゲンについて一言。
 コラーゲンを摂取してもアミノ酸まで消化分解されて、再びコラーゲンになるかどうか分からないので美容的には意味が無いと主張する人がいる。しかし最近の研究で、コラーゲンはアミノ酸まで分解される前のコラーゲンペプチドの状態で吸収され、それは選択的にコラーゲン生成に使われるという事が分かってきた。全てが美肌の為に使われるのではないだろうが、コラーゲン摂取はけっして美容に効果が無いわけではないのである。

 モツは良く噛むので満足感があり、いいアゴの運動にもなる。それは美容にも脳にもいい影響をもたらす。

 レバー食のススメ、でも控えめに

 で、どうしてモツの話かというと、昨日業務用のスーパーに食材を買い出しに行った時に見つけたのだ。『トリレバー2㎏・380円』を。2㎏で⁉380円‼100g19円だぞ⁉

 思わず買ってしまった。お買い得には条件反射で手が伸びる。
 私がレバーが好きだということもある。(焼き鳥では必ず食べる)
 そしてお惣菜でレバー煮は高い。1パックで380円ぐらいはするよな。しかし2㎏‥。
 気合を入れて調理にかかろうと決心。もちろん甘辛くに煮付けるのである。

 レバーはモツ系の中でもダントツで栄養がある。特出しているのはビタミンAだ。中でもトリレバーのビタミンA含有量は豚や牛より多く100g14,000㎍(豚は13,000㎍、牛は1,100㎍で少ない)もある。成人女性の1日のビタミンA推奨量は約700㎍なので、軽々クリア。
 逆にビタミンAは脂溶性で蓄積するので私の場合は食べ過ぎ注意か。1日2,700㎍を超えないほうがいいらしい。(つまり20g位?一口じゃん)

 ビタミンAは皮膚の健康視力に関与する。別名のレチノールは美容液に添加されてたりもする。またレバーには鉄分、ビタミンB₂やB₁₂、葉酸、ビオチン、銅なども豊富だ。
 しかもレバーのなかでもトリレバーは低カロリーで高たんぱく。
 とはいえ、毎日食べるのは過剰症がこわい(100g位直ぐ食べそう)。摂りすぎると頭痛、腹痛、吐き気など起こるとか。気を付けようっと。

 レバーの下処理の為に、期限が迫って半額になった牛乳も買う。
 大きな袋を開けてみるとレバーにハツ(心臓)が付いている。切り離しながら数えてみると25羽分だった。(実はレバーよりハツが好き)
 ハツは切り開いて中の血は流水で取り除く。そういえば、帝王切開で見た子宮とハツ(心臓)は似ている。収縮弛緩を繰り返す筋肉組織だからかな、なんて考えながら。
 適当な大きさに切って、しばし牛乳に付けて臭みと血抜き。その後1回茹でこぼしたら、いよいよショウガをたっぷり入れた煮汁での煮込みである。

 家中に醤油の香りが立ち込めて、大鍋いっぱいのレバー煮の完成。こりゃ3~4か月分ぐらいはありそう。小分けして大部分は冷凍庫へ。暫くは弁当のおかずである。

 ウチの冷凍庫にはそうやって多めに作ったお惣菜の一部が入っている。
 他にヒジキ煮、カボチャ煮、カブの甘酢、炒めたキノコ、キュウリの塩もみぐらいで今は少ない方。自家製サラダチキンも入っていることも多い。だから食事やお弁当の際にはこれらとあと1~2品作れば良くて楽チンである。
 一人暮らしだと、その都度1から作ると1品のどんぶり料理になりやすいからねえ。手間は少なく、でも品数多くで、気持ちも身体も喜ぶ作り置きお惣菜づくりは止められない。

 いつもはこんなに大量には作らないんだけど、つい。‥多分レバー煮は今年はもう作らないだろう。いや、当分。

 それではまたね。ごめんなさいませ。
 

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