仕事始めました! ⑧サービス付き高齢者向け住宅

訪問看護の対象は高齢者が多い。ご自宅に訪問する事もあるが、「この方はサコウジュだから‥」という言葉を時々聞く。サコウジュ?って何?
 サコウジュは「ービス付き齢者向き宅」の略であった。
 母は早逝し、父はギリギリまで義母に介護され実家の近くの病院で亡くなったため、そういう施設(老人ホームや介護施設など)を探す必要が無かった私には未知の世界である。
 高齢者用の入居施設は色々あって、それこそ当事者じゃなければ「何が違うの?」というところだ。

 高齢で自宅に住めなくなったら

 「サービス付き高齢者向き住宅(以下サ高住)は今後も高齢化社会に向かっていく日本では、設立の際には国からの補助もあり、どんどん増えているそうである。
それでは「サービス付き~」のサービスって何?ググってみるとそれは『安否確認』『生活相談』だそうだ。だからサ高住には基本、自立可能な高齢者が入居する。

 高齢者が自宅では不便・不安で施設に入ろうと思っても色々な高齢者住居・施設がある。
 私みたいに何が何やらわかっていない人向きに説明すると

 住宅型有料老人ホーム『利用権を購入』する形で、入居時にまとまったお金(入居一時金)が必要となる。その後は施設の管理費や高熱費、食費を払っていくことになる。つまり分譲マンションと同じ感じ。介護度が高かったり、認知症状がある場合は介護付き有料老人ホームもある。看護師が常駐していて緊急の時はすぐに駆けつけてもらえる。

 一方サ高住は基本賃貸契約なので、初期費用は一般の賃貸住宅のように初期費用が敷金ぐらいなので入居しやすい。そして月々家賃を支払う。
 自由度も大きく外出・外泊についてのルールもほとんど設けていない。(老人ホームにはある)しかし安否確認をしてくれて、いざとなったら外部の介護や医療のサービスの相談ができるので、一人暮らしが不安な高齢者がまず選択する所だろう。しかし看護師などは常駐していないことが多く、家賃に光熱費、食費に外部サービス代と費用が煩雑にはなる。

 しかし、訪問したサ高住の方々はとても自立出来てるとは言い難いぞ?自分でトイレやお風呂もムリって感じの人も。だから私たちが行くのだが。
 もっと調べてみるとサ高住には「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた介護型のタイプもあるそう。これか。
 しかしそれでアレコレ介護を受けると入居費がバカ高くなるやと思えば、サ高住の介護サービスの自己負担額は定額制とか。要介護度が4~5でも、介護費用は月額2万円台に留まるとあった。

 介護度が高くなると退去を言われるところもあるらしいが、そのままそこで看取ってもらえる施設もある。入居を検討する際にはそこも要チェックか?(2012年調べでは看取りが出来るサ高住は3分の1程度だったとか)年齢が高くなってからの環境の変化は辛いし大変。目も記憶も悪くなってて、新しい所には対応できないもんね。

 また、認知症で少人数グループで生活するグループホームというのもある。もちろんそこもお得意様である。

 訪問看護師は家族になれるか

 昨日訪問したサ高住の方は齢90もとうに超えて、目だけでなく耳もかなり遠い。なので会話するのもままならなかった。耳元で大声(ほとんど怒鳴り声)で単語しか通じない。この時代、補聴器という存在があるはずでは‥。
 「足が痛い」というので見に行ったが、両足は浮腫みでパンパンで、痛いと言う指の間を見ようとも指がよく開かずに見えない。こりゃ指の間など随分洗ってないに違いない。一人では入浴はアブナイだろうから、誰かが入浴介助してるはずだろうけどねえ。
 そのうえ「足の事は誰も気に留めてない?(本人には見えないだろう)」という感じの伸びすぎて魔女の様に曲がった爪。しかも爪白癬で分厚くなって爪切りには入らない。爪切りハサミが要るな。
 長年気に留めてくれていただろう妻は認知症で別施設。家族は県外(子供が生きていても70才ぐらいか?)なので月1~2しか会いに来れないらしい。来たからって、かいがいしく身の周りのケアはしないよね、フツウ。

 いつ転倒してもおかしくないヨロヨロ歩行で、それでも時間になったら歩行器で食堂まで一人で来る。(大丈夫か?いつかコケそう)現役時代は長年新聞記者をしてたそうで、認知症症状はまだ無いらしい。(今や90才代は3人に2人は認知症と言われている!)

 ヘルパーさんの生活援助の介入はあるが、私達が行くってことはまだ身体面での看護介入は無かったってことよね?このお年まで?いや、もう無理でしょ。現に足の指の間がただれているし。足パンパンだし。

 そこで頭に浮かぶのが、同じ90代の義父のことだった。彼は足と心臓が悪く、援助が必要である。まだ元気な妻(といっても88才だが)に支えられケアもしてもらって、こういう事はないのだろうな。そして2人とも認知症ではない。
 「文句ばっかりいうのよ」と義母は笑って言う。遠慮なく、して欲しいワガママを言う相手がいるという事の素晴らしさ。誰もがその幸せの恩恵に与かれるわけではないのだ。

 私達の仕事は、そんな「誰も気に留めない」部分に対して、家族の様に気に留めることなのだろう。
 今回は特別指示で数日間の介入予定だが、あとは本人の希望次第。今だけの関わりで終わるかもしれない。しかし、たとえ数日間でも、その間は本物には遠く及ばないにしてもヨメやムスメのように接してあげられたら、と思うのだった。

 それではまたね。ごめんなさいませ。

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