高齢になって1日のほとんどをベッドで過ごす方々に訪問看護するようになって、自分ならいったいどんな風に過ごしたいか考える様になった。訪問看護なのだから大抵は疾病を抱えているのだが、軽度の認知症や糖尿病ぐらいならベッドでなく普通に家の中で過ごしている人もいる。
しかし90才以上になると1日で寝る時間が多いのか、ベッドで過ごしている人が多くなる。特に足元がおぼつかなく、一人で歩行が難しくなれば。
老後はせめて窓から自然を見たい!
理想の老後(90才位?80代まではまだ社会的な活動が出来たらいいな)のイメージをしてみた。
一日中ベッドでパジャマではなく、昼間はちゃんと誰に会っても恥ずかしくない格好でいて。四季が感じられる外に解放された窓辺がある自室があって、時々ベランダや庭に出てその季節の空気を楽しむ。その時、庭に花が咲いているといいな。花の香りは分からなくなっているかもしれないが。
トシをとってからこその自然の美しさの感じ方があると思うのだ。ハタチの時と二回目の成人式の時(40歳のこと)、そして去年迎えた3回目。それぞれで見た自然が違って見えるように。だから年をとっても身近に自然が感じられる草木が日常に欲しいと思っている。
都会に住んでいた夫婦が定年退職して、田舎に引っ越すというのはよくある話だ。年を経る毎に自然のもたらす癒しは必要に感じてくるもの。若い時には無かった感覚である。
都会は便利だが、公園位にしか自然はない。高級マンションではルーフバルコニーに美しい庭があったりもするが、それも一部のこと。
それでも戸外に出れば多少は享受できる自然も、寝たきりになれば見れないし見る気もなくなるだろうか。
窓があっても、開けても隣の家の壁しか見えない部屋のベッドで1日過ごす寝たきりの高齢者を見て、ふとそう思ったのだった。
桜を植える時はご注意を
私は以前、無農薬で新鮮な野菜に憧れて、家庭菜園をつくった時期もあった。しかしマメな畑仕事は私には向かないらしい。当時は腰も悪かったし、今も注意しながら生活している状態なので今後もやらないだろう。毎日の草取りで膝を悪くした知人もいたし。
ということは、ものぐさな私でも楽しめる花はチューリップやパンジーの様な球根や種を毎年準備するものではなく、勝手に花が咲く低木がいいかもしれない。つつじとか、枯れた花の始末だけで済むような?(そんな都合のいいものってある⁉)
ウチにはサクランボのなる桜の木が一本ある。食いしん坊の私が「どうせ木を植えるなら実がなるのがいい」と苗を植えた。しかし園芸の知識ゼロは恐ろしい。
知らなかったのだ。桜の葉は他の植物には毒だということを。公園や学校を見て欲しい。桜が植えてあるところは桜ばかりをかためてあって、他の雑木と混ぜて植えられてはいない。それはまとまった桜の花の咲く様を美しくする為でなく、他の木が育たないからなのだ(大丈夫な木も私が知らないだけで、あるかもしれないが)
桜の葉に含まれる毒は「クマリン」といい、桜餅のあの独特の香りはクマリンのもの。毒なので食品添加物には禁止されているが、少量食べる分には問題ない。このクマリンが雨水により地面に落ち、毒をまき散らす。
そのせいで、桜の側に同じ下心(実を食べたい)で植えたイチジクの木が、夏場は一応育つが(それでも実があまりならない)秋になって桜の葉が落ちだすと途端に枯れていったのである。何故なのか知らなかったので、可哀相にそれが数年続いた。そして植え替えるにはもう大きくなりすぎて無理なので根元から切って泣く泣くサヨナラしたのだった。
さて、その空いたスペースはもう桜しか植えれない。一本だけでは花見にもちょっと寂しいが、もう一本増えればその内友人を招いて花見が出来る位華やかになるかもしれない。もう一本苗木を植えよう、そうしよう。(その前に桜に強い雑草たちをなんとかせねば!)
花を見て幸せになる⁉
もう一つ桜に関する雑学というと、桜の花粉には「エンドルフィン」が含まれているのだそうだ。「エンドルフィン」は人の脳内の神経伝達物質、いわゆる脳内ホルモンといわれるもので、幸福感をもたらすとも言う。咲き誇る桜を見上げていつも不思議な感動を私達が覚えるのは「エンドルフィン」の効果かもしれない。
桜は大きくなると聞く。ウチの桜はまだ今は2階の自室のベランダにやっと届く位の高さだが、あと20年もすれば、2階からも花が楽しめるかもしれない。この花は、まだ巷のソメイヨシノなどが咲き始めるひと月前の梅の季節には咲き始め、花の色もピンクではなく白に近い。それでも満開になるとサクラらしい華やかさを纏って毎年春の訪れが近い事を知らせてくれる。
80代になると透明だった目の水晶体が茶色くなり、モノがサングラスをかけて見たように見えるという。したがって寒色系が見え辛くなり(ガスコンロの火も見にくくて事故が起きやすいと)青い花とかは分からなくなるかもしれない。という事は赤やオレンジの花がこれからはいいのか。赤は元気の出る色だし。
春は桜でいいが、他の季節に何も無いのはちと淋しい。幸いにも最も日当たりのいい『家庭菜園跡地』は桜からは離れている。今は雑草除けにシートを敷き、砂利を乗せている。それでもシートの隙間から雑草たちはたくましく繁殖し悩まされてはいるが。
という事で、まず秋に咲くものを植えようっと。昨今の夏は猛暑で外に出られないし、冬も寒くてしかり。ググってみると美しく紅葉する低木もあるらしい。いやいや、実用も兼ねて夏場のグリーンカーテンに挑戦?
などどアレコレ考える前に冬に溜まったままの枯葉と枯れ枝、春になって湧いて出てきた雑草の処理に足を取られて身動きできない状態を何とかせねば。しかし!老後の為に、20年計画(壮大だ)で窓から自然が楽しめる庭にする決心をしたのだった。
それではまた次回。ごめんなさいませ。


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